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【ドラム講師に聞いた】ドラム初心者におすすめする自宅での練習方法とは?
  • 2022/01/22

【ドラム講師に聞いた】ドラム初心者におすすめする自宅での練習方法とは?

ドラムセットは、打楽器パート数人分を一人で演奏してみたところから始まった楽器で、両手両足それぞれが関係性を持ちながら独立した動きをします。スティックの動かし方や身体の使い方にもコツがあります。

初心者がドラムを家で練習してみようと思った場合、どのようなことをすればいいのでしょうか?

ドラムを自在に操れるようになるために、特に初心者にとっては自宅での練習が大事になります。

ミュージカル、オーケストラ、ビッグバンド、吹奏楽など幅広く演奏家として、また指導者としても活躍する、タクプラで人気のドラム講師の染谷太郎さんに、ドラム初心者が自宅で練習するときの方法や、演奏する際の動きのコツについて教えていただきました。


初心者のドラムの練習は何から始める?

--初心者がドラムの練習を始めようとするとき、何から始めたらいいでしょうか?

ドラムの初心者はリズム練習より先に、手足のそれぞれがスムーズに動くことを目指しましょう。

--具体的にはスティックをどんな風に動かすのでしょうか?

スティックが「扇形」を描くように動かしましょう。

動かし方の説明には扇子を使い、スティックを扇形に使うイメージを持ってもらいます。

より自然に動かす場合、手の中の空間にスティックを遊ばせるように振ってみましょう。空間の大きさは中指の曲がり方で変わります。

中指を伸ばせば大きな扇形に、閉じ方によってスティックの動く大きさを変えます。

※楽器の弾みの大きさや、音の大きさなどの状況によっても変わります。


--スティックを持つ位置や、持ち方のポイントはありますか?

持つ位置は、スティックの後ろ1/3辺りを人差し指に乗せ、親指で上に引き上げて落とし、バウンドをさせます。

人差し指に乗せる位置を少しずつ変えて、ちょうど良い場所を見つけましょう。この「ちょうど良い」とは、スティックが先のほうの重さで落ちて、リバウンドする弾みが心地良いことです。

持ち方は色々ありますが、自然な運動ならば中指と親指、人差し指の3点が主流です。ドラマーだけでなくオーケストラのティンパニ奏者も使う方法です。

親指と人差し指で「つまむ」方法は細かいコントロールに向いています。

--スティックの持ち方や動かし方がわかったら、次はどのような練習をしたら良いですか?

扇形の動きがつかめたら加減速の練習が効果的です。まずは片手で速く叩くところから、徐々に減速しましょう。

早いときは手首を要(支点)にした扇形、ゆっくりになるにつれて肘を要(支点)にした扇形、上腕や肩甲骨まで影響されるほど減速します。

※ゆっくりなときほど大きな扇形になります

この練習では、音のキャラクター(音の大きさや打面にあてる圧力)を維持しながらスピードと動きの大きさを変える、耳も使うことが重要です。

減速ができたら加速もしてみましょう。

次は、両手交互に加減速です。

足はスティックの代わりにペダル(フットペダル)の操作になりますが、手と同じ要領で足首の動きを固めずに柔らかい動きを目指しましょう。



ドラム練習のコツはスポーツの動きにもヒントが!

--ドラムをたたくときに強弱がつけにくいのですが、動作のコツはありますか?

打楽器やドラムの奏法は「落とす、降ろす、振る(上下or左右)、投げる、弾(はじ)く」という『動き方』でほとんどの奏法が説明できます。

足はこれにプラスして「蹴る、刺す」もあります。

ボールのスナップ運動、ドリブル運動、ラケットのフォアハンドとバックハンド、ドアノブを回す前腕の回転運動、お坊さんの手首を返した形の木魚奏法、デコピン、ゆびパッチン等、色々なところにヒントがあります。

ちなみにシンバルを柔らかく鳴らす方法は「撫でるように」がポイントです。

その他、南米のコンガやボンゴ、中東のハンドドラム、北欧のボーンズやバウロンなど、ワールドパーカッションの動き方を少しずつ取り入れると、とっても楽しく充実してくるでしょう。

実は「ドラムは現存する楽器の中で一番楽な楽器」とも言われています。

筋肉ムキムキでオーバーアクションのドラマーも、ヒットの瞬間は力を抜いています。「振り抜く動作」はスポーツと同じだと思います。

音色の作り方として、自分は「与える」という説明をしています。

音楽の中で楽器の欲しがる(必要な)量を与えるんです。足りなければ楽器が反応せず、音楽に貢献できませんし、多すぎれば楽器が嫌がって痛い音を出します。

また、そもそも論になりますが、好きな音楽に合わせてリズムを取ったり、歌ったり踊ったりするのもおすすめです。

ベッドやイスに座り、手はももを、足は床を鳴らす。テーブルを指や手の平を使って鳴らしても楽しいです。

ドラムの練習を独学で続けてみて、もし行き詰まったら、気軽にオンラインで受けられるタクプラのドラムレッスンを試してみてはいかがでしょうか。

■ 染谷太郎さん プロフィール

オーケストラアンサンブル金沢、東京室内管弦楽団、東京宝塚劇場オーケストラ、東京佼成ウインドオーケストラ、シエナウインドオーケストラ、ロバの音楽座などに出演。

その他、ビッグバンド、異種アンサンブルなど活躍は多岐に渡る。

また、吹奏楽やマーチングの外部講師、審査員など広く音楽普及に務めている。

ヤマハミュージックジャパン・インストラクター

ジルジャンジャパン・エンドーサー

共演した著名アーティスト

由紀さおり、岩崎宏美、森山良子、秋川雅史、龍玄とし、はいだしょうこ&今井ゆうぞう、

冨田勲、山下洋輔、高嶋ちさ子、真島俊夫、青島広志、エリックミヤシロ、中川英二郎、オリタノボッタ

各氏