- 2022/01/23

【ドラム講師に聞いた】ドラム初心者が自宅で練習するときのおすすめの道具は?
曲のリズム、ノリを生み出し、演奏者の個性が出せるドラム。
ドラムの練習を自宅で始めたいと思ったとき、必要な道具は何でしょうか?
ドラムセットがなくても、いくつかの道具があれば、自宅でも独学で練習ができます。練習用の道具を使えば、音も抑えられるので、住宅地でも気兼ねなく練習が可能です。
ミュージカル、オーケストラ、ビッグバンド、吹奏楽など幅広く演奏家として、また指導者としても活躍する、タクプラで人気のドラム講師の染谷太郎さんに、初心者が自宅でドラムを練習するときの道具について教えていただきました。
ドラム初心者が自宅で練習するための必須道具は?
--ドラムを自宅で練習する場合、おすすめのアイテムはありますか?
正確なリズムやテンポ感を身につけるために必要な道具、メトロノームを用意しましょう。
メトロノームには、振り子式と電子式があります。
振り子式メトロノームは昔の古臭い機械のように見えますが、拍の長さを視覚的に捉えやすいのでおすすめです。一緒に演奏する人の動きに合わせることにも役立ちます。
振動の影響を受けるので、練習台と一緒のテーブルには載せないようにしましょう。
電子メトロノームは、コンパクトで持ち運びしやすいことと、内臓スピーカーだけでなくイヤホン端子があるものがほとんどなので、聴いて合わせる練習に向いてます。チューナーを内蔵している機種もあります。

TDM-700G
ヤマハ チューナーメトロノーム TDM-700は、チューナーとメトロノームが同時に使えるデュアル機能搭載。チューナーで正しい音程を確認しながら、メトロノームで基礎トレーニングもできます。さらに、音を聞きながらメーターでチューニングができるサウンドバック機能を搭載。
希望小売価格:4,400円(税込)
https://jp.yamaha.com/products/musical_instruments...
ドラムの自宅練習には、ストロークやリズムの練習をするために、「練習台(または練習パッドとも言います)」を使うのがおすすめです。
ひとことに練習台といっても材質など色々なタイプがあります。
材質だと、ドラムの皮、ゴム(硬さはそれぞれ)、メッシュ、ジェルなどがあり、持ち運びに便利なコンパクトサイズやスネアスタンドに取り付ける安定性の高いものなど、大きさや携帯性も様々です。
裏面に関しても、①表面とは違う材質でリバーシブル、②スタンド取り付け用の穴がついている、③滑り止めになっている、④太ももに巻き付けるベルトが付いている、など多種多様です。
それぞれ出る音や感触が違うため、数種類持っていると楽しく練習ができるでしょう。
練習台でリムショット(フープも同時に鳴らす奏法)の練習などをする場合は、フープ付きの方が練習しやすかったりします。
練習台を使ってもある程度の音は出るので、練習台の下にクッションや枕を敷いて振動を軽減させながら、周囲にも配慮して練習することをおすすめします。
<練習台の主な材質>
ゴムタイプ・・・ゴムの硬さにより音とタッチが大きく変わる。硬いタイプほど音が大きく、その分細かなタッチを聞き分けることができる。柔らかくなるにつれ、細かなタッチは聞き取りづらいが、消音効果が優れる。
ドラムヘッドタイプ・・・ドラムのヘッド(皮)の裏にスポンジをあてることで、消音されているが、「トトト」という音で、他と比べて音が大きい。音量が気にならなければオールラウンドなタイプ。
メッシュタイプ・・・カラカラした音で比較的振動を伴った騒音になりづらい。メッシュの響きがあるため細かいタッチは聞き取りづらい。
ジェルタイプ・・・深夜練習が可能なほどの消音効果がある。音がしないため聞き分ける練習には向かない。スティックが吸い込まれるような感触で、リバウンドに頼らない手首の強化に向いている。
--自宅にあるもので、練習台の代わりになるものはありませんか?
既製の練習台のかわりに、古雑誌などを利用する方法もあります。厚めの漫画雑誌などを用意し、布製のガムテープで巻けば練習台ができあがります。
布ガムテープを巻く回数や巻き方を変えたものをいくつか用意すると、それぞれ音やタッチが変わるので、感触の違う楽器間のコントロールをシュミレーションすることも可能です。

ドラムの自宅練習、そのほかのおすすめ道具
そのほか、ドラムを練習するのにおすすめの道具を紹介します。
ドラムの演奏時、椅子は身体を預ける大切な道具です。買うときは安定性の高いものを選びましょう。
DS840 (ヤマハ)のように、高さ調節がネジ式の椅子だと、体重で下がることがありません。

DS840
二重構造の3本レッグで高い安定性を誇るラウンドタイプのドラムスツール。
希望小売価格:19,800円(税込)
https://jp.yamaha.com/products/musical_instruments...
慣れてきたら、前回の記事で触れたフットペダルの購入も考えてみましょう。
リハーサルスタジオで練習する場合も、自分が演奏しやすく調整されたペダルを持ち込むといいでしょう。
おすすめのペダル、FP720(ヤマハ)は、シンプルかつ素晴らしい働きをしてくれます。設定を変える部分が最小限なことも、初心者にとっては魅力の一つです。

FP720
ベルトドライブ仕様のフットペダルとしてプロドラマーを始めとする多くのユーザーから高い評価を得たFP720の復刻モデル。シンプルなデザイン、軽量なボディからは想像もつかないスピーディなペダルアクションとパワー溢れるサウンドを実現。
希望小売価格:18,700円(税込)
https://jp.yamaha.com/products/musical_instruments...
本格的なドラムセットがなくても、手軽な道具でドラムの練習は始められます。
家でドラムを独学で練習していて、プロのアドバイスがほしくなったら、気軽にオンラインで受けられるタクプラのドラムレッスンを試してみてはいかがでしょうか。

■ 染谷太郎さん プロフィール
オーケストラアンサンブル金沢、東京室内管弦楽団、東京宝塚劇場オーケストラ、東京佼成ウインドオーケストラ、シエナウインドオーケストラ、ロバの音楽座などに出演。
その他、ビッグバンド、異種アンサンブルなど活躍は多岐に渡る。
また、吹奏楽やマーチングの外部講師、審査員など広く音楽普及に務めている。
ヤマハミュージックジャパン・インストラクター
ジルジャンジャパン・エンドーサー
共演した著名アーティスト
由紀さおり、岩崎宏美、森山良子、秋川雅史、龍玄とし、はいだしょうこ&今井ゆうぞう、
冨田勲、山下洋輔、高嶋ちさ子、真島俊夫、青島広志、エリックミヤシロ、中川英二郎、オリタノボッタ
各氏