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  • 2021/06/27

【ボイトレ講師に聞いた】ボイトレを自宅で練習する方法は?



「カラオケがうまくなりたい」「声の通りをよくしたい」「音痴を直したい」…そんな悩みや願いのある方に学んでほしいのが、ボイストレーニング。

ボイストレーニング、つまりボイトレとは、「発声が重要なポイントになる人が行う声のトレーニング方法」のことです。

無理に声を出すのではなく、身体、声帯を上手に使うことを練習して、声の質を高めることができます。

ボイトレには専門的な知識が要りそうなイメージですが、独学で練習することができるのでしょうか?

自宅で練習する場合にはどんな方法があるのでしょうか?

今回はタクプラの人気ボイトレ講師の堺 裕馬さんに、ボイトレの基本や自宅での練習方法について教えていただきました。




ボイトレを練習すると普段の声も変わる!?

--ボイトレにはさまざまな目的があるかと思いますが、ボイトレを学ぶと、どのようなことができるようになりますか?

「歌える曲の幅が広がる」ということはもちろんありますが、僕の場合は声楽を習い始めてから、いつの間にか普段の話し声の質も変わり、か細い声から艶があり芯が通る声になりました。

声を活かした仕事をしたい方にもボイトレはおすすめです。声優さんや話すことが多い仕事の方も、ボイトレで学んだことが活かせると思います。

そもそも、声というのは喉にある「声帯」が震えて出るものです。
その声帯の周りにいろいろな筋肉があり、いい声を出すには、喉回りだけでなく身体全体を使っていく必要があります。


--ボーカル、声楽、その他専門ジャンル(ジャズ、ボサノバ、オペラなど)など、テーマによりボイトレの内容の違いはありますか?

どのジャンルにおいても発声練習、ボイストレーニングによって歌の質を高めていくことには違いがありませんが、

求められる「理想の声」「歌い方」というものがジャンルによって変わってきます。


僕の場合は声楽(オペラや歌曲等のクラシック音楽の歌)やミュージカル曲、歌謡曲を中心に指導しています。
声楽の場合はマイクを使わずに聴衆に届けることを基本としているため、身体、そして喉周りの歌うための器官を最大限解放していけるようなレッスンを行っています。


--ボイトレを学びたい方が、まず知っておきたいことは?

まず、ボイトレを学ぶときに注意したいことは決して焦らないことです。歌の場合は他の楽器と違い、歌い方と同時に「自分の声を育てていく」という楽器作りの意識を持つ必要があります。
この「声=楽器」を作っていくという道のりは根気の要るものですが、日々の積み重ねで段々と楽器が育っていきます。

時間はかかりますがどんな年代の方でも確実に成長していけるので、自分の楽器である「声」を焦らずに育てていくということが発声、ボイトレを学ぶ上で一番大事なことです。




自宅で大きな声を出せない人のボイトレ練習方法は?


--自宅でボイトレを練習しようとするとき、何からまず練習したらよいでしょうか?

まずは自分の無理のない音域から「スケール」(発声の時の音の連なり)で歌っていくのがおすすめです。

スケールの例としては、「ドレミファソファミレド」、「ドレドシド」などがあります。

また、スケール練習では、音階の分かる音源があった方がいいです。

音楽の分かる方なら鍵盤のアプリを使うこともできますし、オンラインレッスンではピアノで弾いた録音データなどを練習用に使ってもらったりします。

そのほかにおすすめの練習としては「リップロール」(唇をブルルと震わせてあげる音の出し方)で力まず声を出して、無理のない音域でのスケールから練習するのがよいでしょう。


--自宅で大きな声を出しにくい方は、どのような練習を主に行ったらよいでしょうか?

前述の「リップロール」は音量も小さく、かつ声を柔軟にしてくれるのでおすすめです。

歌いたい曲をリップロールで歌ってみるのもいいですね。


--ビブラートのおすすすめの練習方法はありますか?

自分の経験を振り返ると、ビブラートができるようになったのは声楽を学び始めて何年か経った後でした。

大切なのは喉で声を止めてしまうのではなく、息の流れに乗って声を出すイメージで練習すると、段々と自然なビブラートが声に乗るようになってきます。
無理に声を揺らしてビブラートかけようとするのは、喉に負担がかかるので気をつけましょう。

クラシックの世界では「ノンビブラート」で歌う曲もあります。「ビブラート」を自在に使い分けられるように段階を踏んでマスターしていく方がよいと思います。


--高音を出すためにおすすめの練習法はありますか?

最も大切なことは声を押さないことです。
高音で力んで声を押すようにして出してしまうと一時的には出るかもしれませんが、直ぐに喉が疲労し満足に歌えなくなってしまいます。

声を絞り出すというより、「解放する」イメージが大事です。

まず、高音の時に力みすぎずに歌うよう心がけてあげること。そして口の中の後ろの軟口蓋(口の上奥の柔らかいところ)の上あたりに声の響きを感じてあげると高音が出しやすいです。


いわゆる「あくびの口で歌う」というイメージがわかりやすいかもしれません。 他にも慣れてきたら「ファルセット」「頭声」の練習も、高音を伸ばしていくことには効果的です。

「頭声」とは、高音を頭に響かせて歌う裏声を使った発声方法です。

今まで述べてきたようなアドバイスを参考に自宅でボイトレを練習してみて、もしつまづくことがあれば、気軽にオンラインで利用できるタクプラでのボイトレも検討してみてはいかがでしょうか。



■堺 裕馬(さかい ゆうま)さん プロフィール

東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。在学中に安宅賞受賞。

同大学院修士課程独唱専攻修了。

二期会オペラ研修所第61期マスタークラス修了。

オペラでは《コジ・ファン・トゥッテ》グリエルモ役、《フィガロの結婚》アルマヴィーヴァ伯爵役、《魔笛》パパゲーノ役、《ラ・ボエーム》マルチェッロ役などを演じる。

アンサンブルグループ「アンサンブル・コノハ」のメンバーとしても活動しており、2020年9月にはNPBオフィシャルソング「Dream Park~野球場へゆこう~」のCDがリリースされた。インストゥルメンタルグループ「JPCO」のメンバーとしても活動中。

2021年5月に行われた《二期会創立70周年記念公演》二期会ニューウェーブ・オペラ劇場《セルセ》にエルヴィーロ役として出演し二期会公演デビューを果たした。二期会準会員。